■入院2日目 ~手術日~
6:30AM起床。「さあ手術だ!」・・・なんて気負いもなく、淡々と顔を洗ったり歯を磨いたり。お通じもあり、一安心。おなかをスッキリさせておかないと、全身麻酔をかけた時うんちが出ちゃうことがあるらしい・・・・。ふと見るとストレッチャーが部屋に横付けされてる。8:20AM、手術用の服に着替える。服と言うより帆布のポンチョ。体の両脇、脇の下から足先までボタンで留める仕組み。肩もボタンで外せる。看護師さんに「すっぽんぽんになってそれだけ着て下さい」と言われ、なぜか照れる。8:30AM、ストレッチャーに寝かされ、筋肉注射。緊張を取るためらしいが、筋肉注射を打つ前の緊張感もなかなか。痛いとは聞いていたが、やはり痛かった・・・。ぎゅ~っとつねられてる感じ。「9時に手術室に向かいますのでそれまで楽にしていて下さい」と言われ、うとうとと寝てしまう僕。そしてストレッチャーに乗っていよいよ手術室へ。
天井を見ながら廊下をスイスイと走っていくこの不思議な感じ。アメンボになった気分。いや、マツモムシか。「こんな元気な体で手術室に行くことなんて普通ないよな」、なんて思いながら、長い長い廊下を2回ほど曲がって物々しい自動ドアを通り抜けると、そこはテレビで見たことあるような手術室、・・・とは違い、暖色系のほんわりした空間。点滴を打たれ、酸素マスクみたいなものを口に付けられ、麻酔科の先生から「だんだんと眠くなりますよ」と言われても、全然眠気なし。意識もはっきりしている。「え、大丈夫なの?麻酔効いてないよ?!」・・・。
目が覚めるとそこは元の病室。手術、終わってました。本当に記憶がバッサリ抜けている・・・。「幽体離脱とか不思議な体験できるかなぁ」、と期待していたんだけど、それも全くなし。あとで看護師さんに聞いたところ戻ってきたのは11:30AM頃。少しだけ覚えてる。12:30PM、だいぶ意識が戻ってきた。尿道が痛い。カテーテルのせいだ。おしっこがしたいけど出ない、出せない、もどかしい感じ。すごい違和感。やっぱり痛い。「先生これ取って下さい、お願いします・・・」。またうつらうつらするが、尿道の痛みが意識を呼び戻す。ベッドの上で上半身をあげる。今回の入院で押した唯一のナースコール。先生が来た。「ベッドを少しずつ起こしますよ。ふらふらしませんか?」大丈夫、さっき自分で起きちゃったから。結局2:30PM、尿道カテーテルを抜いてもらう。ベッド脇に座れるかを試す。全然平気。トイレまでなら歩いちゃうよ。部屋の中にある簡易トイレでおしっこ。「うぎゃ~しみるぅ~!」 ほんの少ししか出なかったけど。
5:30PM、おふくろさんが来る。「やっぱり心配で。大丈夫?」 そうだよなぁ、僕は色々と話を聞いたり、心構えができてるから不安はないけど、周りの人は心配するわな。しゃべると喉が痛い。でも聞いていたほどのものではなかった。6:00PM、夕食。僕の大好物のハンバーグ。うれしい。でも一口食べたらちょっとダメ。。。気持ち悪い。おふくろと話をしていたら看護師さんが「夕食食べられませんか?じゃあ下げますね」と持って行ってしまった。あ~あ、これで今日一日何も食べずじまいか・・・。気持ち悪いくせに、「夜中おなかが空いたらどうしよう、おにぎりにしておけばよかった」、などと馬鹿なことを考える。6:30PM、カミさんと友達が見舞いに来てくれた。何だか恥ずかしい。一端の病人になった気分。就寝前には点滴も外され「管なし人間」に戻る。そうそう忘れてたけど、腰の痛みはそれほどでもなく、辛さを感じない程度。ただ、じっとしていると痛くなってくるので、横になったりする。横になる時は「どっこいしょ」って感じ。痛みは筋肉痛や筋違いみたいな重い感じ。
三日目(休息日)へ