■まえがき
2004年1月、骨髄の提供を体験してきましたので、その体験レポートを書こうと思います。
僕が骨髄バンクのドナー登録をしたのは1997年の5月。強いきっかけがあった訳ではないのですが、 そのころ父がガンで亡くなり、その病院で患者さんのために献身的に働く人たちの姿を見て、 心を揺さぶられたことを覚えています。“自分にも何かできることはないか”と考え、 思いついたのがドナー登録でした。でも骨髄移植と聞いて、「骨を切り取って移植するのか・・・痛そうだなぁ」 と思っていたぐらい、な~んにも知らなかったのですが・・・。やる気満々、登録すればすぐお声がかかるものだと 思っていたのですが、待てど暮らせど連絡は来ませんでした。
登録してから2年ぐらい経った頃でしょうか。『HLA型が一致し、ドナー候補のおひとりに選ばれました』 との内容の手紙が来ました。しかしその時は最終的にドナーには選ばれず、残念な思いをしました。 そしてまた時は流れて、忘れた頃にやってくる骨髄バンクからのA4の封筒。『重要』『親展』と書いてある。 「おっ、これはもしかして?」と思い中身を確認。『ドナー候補のおひとりに選ばれました』の文字が目に飛び込んできました。「今度こそは!」という思いと、「またダメかな」、と言う思いが交錯。 しかし今回は最終的なドナーに選ばれ、骨髄提供の機会を頂きました。
“ドナー候補に選ばれた”との知らせから、手術のための入院まで約4ヶ月。血液検査や最終同意、 手術前の健康診断と、 何も問題なくスムーズにスケジュールは進行し、さあ明日は待ちに待った入院日です。
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